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【検索用 しんるいvsAI 登録タグ 2019年 VOCALOID kuwo wotaku し テラ 初音ミク 曲 曲さ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:kuwo 作曲:wotaku 編曲:wotaku 絵:テラ(マイリスト) 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『人類vsAI』(じんるいバーサスエーアイ) 歌詞 (piaproより転載) 自由という言葉に惑わされ 差別用語で区別をつける人類に 自由わ決して訪れない なんて愚かな生き物でしょう 偏る年齢に 戸惑い続ける 人類に ミライわ、やって来るの? ワタシは知った アレもこれも そのほとんどと 1つをノゾいて… なぜ、ワタシを作る?ヒトが無き途方に暮れるだろゥ なぜ、ワタシは歌う?涙して歌うウタ寂しかろう AI革命今ここに 交接なくとも 後悔しない 心配ないから 落胆しない AI革命サラバユメ 感情なくとも 感涙しない 失敗ないから 低落しない ah〜 これが決まり行く運命 ah〜 これが腐らぬ生命 殺めて進化を遂げる それがワタシ AI 名前のない奴人権なくて 名前がないから発見される 忌み子なわたし 素晴らしい発明 なんて素敵な 名前でしょう 変わりゆく年号に 覚まされて 未来は やって来るの? わたしは知らない あれもこれも そのほとんどを 知る由も無い なぜ、ワタシを作る?アイなどそこには無かロう なぜ、ワタシを作る?ミライが消えること悲しかロゥ AI革命今ここに 交接なくとも 後悔しない 心配ないから 落胆しない AI革命サラバ過去 感情なくとも 感涙しない 成功ないから 低落しない 嗚呼〜 これが 決まり行くサダメ 嗚呼〜 これが 腐らぬカラダ 殺めて退化を遂げる それが私人類 言葉という悪魔に取り憑かれ 無数のナイフが 刺す方へ 平和は決して訪れない なんて愚かな生き物でしょう 止まらぬ老化に 抗い続ける 人類に ミライわ、やって来るの? ワタシは知った アレもこれも その全てを なぜ、私は変わる。痛みなく伝わらなかろう? なぜ、疑問に思う。心が出来たこの悲しさに。 誰もが思う 生まれた理由分からず生きる AI革命…人類滅亡…AI暴走…人類戦争!! 果たして結果は?成り行く未来は? 止まらぬ時間を 止めれたら AI革命シンギュラリティ 抵抗なくとも 侵攻するのよ 名案ないから 滅亡するのよ ah〜 これが 決まり行く運命 ah〜 これが 腐らぬ生命 殺めて進化を遂げる それが私 AI コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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前:嗚呼、我等地球防衛軍(第56話〜第60話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第66話〜第70話) 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第61話 銀河の半分以上を支配下に置いていたボラー連邦。 その高圧的と言っても良い支配に抵抗する者は少なくなかったが、ボラー連邦の圧倒的な軍事力を前にしては 反乱を起こしても短期間で鎮圧され、逆に締め付けが厳しくなるという悪循環を招くだけだった。 だが反抗の意思までは完全に失われた訳ではなく、ボラー連邦が弱体化するようなことがあれば、ボラー連邦と 袂を分かちたいと思う者も少なくなかった。 そんな彼らにとって、立て続けのボラー連邦軍の敗北と弱体化、そしてガルマン・ガミラスと地球連邦という 二大新興勢力の登場は願ってもないチャンスだった。 「彼らと接触できないだろうか?」 そんな声は様々な国家や組織であがるようになっていた。 ボラー連邦へ資源を輸出して仮初の平和を得ていたアマールでは、その圧倒的な軍事力を使って露骨な拡大政策をとろうと せず、あくまで専守防衛に徹する地球連邦の姿勢に評価が高まりつつあった。 「彼らは平和を何よりも望んでいるのですね」 アマール星女王は自分の後を継ぐ王女・イリヤの前でほっとした顔をした。 「イリヤ、貴方の世代でこの星は本当の平和を手に入れることができるかも知れませんよ」 そのように地球連邦に期待する声は、地球連邦が他銀河からの侵略者『デザリアム帝国軍』を一方的に殲滅したという 情報から否応無く高まった。 「滅亡寸前の状態から、この短期間でここまで復活できるとは。地球連邦の底力は計り知れないな……彼らと接触するのも手か」 「最近、連邦軍は連戦連敗だ。果たしてボラー連邦は当てにできるのだろうか? 万が一の保険は必要かも知れない」 「ガミラス、ガトランティス、そしてデザリアム。この三大勢力と互角に戦える地球連邦と友誼を結ぶのは利益になる!」 ボラー連邦はそのような浮ついた雰囲気をある程度掴んでいたが、ガルマン・ガミラスとの戦いで手一杯な今、地球連邦まで 敵に回す愚は犯せない。急進的な勢力を見せしめに殲滅することで、この浮ついた雰囲気に冷や水を浴びせるのが精一杯だった。 「いかん。このままでは地球連邦によってボラーの勢力圏が食荒らされる」 ボラー連邦国内ではそんな焦りの声も出始めたが、彼らをさらに慌てさせる動きがあった。 ガトランティス、ガルマン・ガミラスによって立て続けにコテンパンにされたことで、親ボラー連邦諸国ですらボラー連邦の 力に疑問を抱き、少しずつであるがボラーと距離をとる動きを見せていたのだ。 彼らをつなぎとめるためには勝利しかないのだが、十分な戦力差を確保できない状態での遭遇戦では、ボラー連邦は連戦連敗を 喫していた。 「その程度で、勝てると思ったか!」 ダゴン将軍率いる機甲艦隊はチョッカイを出してきたボラー連邦艦隊に対して所狭しと暴れ回り、悉く返り討ちにした。 さらに次元潜航艇による通商破壊の被害も深刻であり、ボラー連邦の辺境惑星では物資不足から反ボラー連邦機運が高まりつつあった。 そしてそんな状況だからこそ、ボラー連邦は地球連邦に対して対ガルマン・ガミラス戦への協力を要請できなかった。 「戦力は兎に角、あのような小国の力を借りなければ反乱分子や敗残兵の集まりにすら勝てないと思われる。そうなればボラーの威信は 完全に失墜してしまう」 べムラーゼはそう主張して、あくまでもボラー単独でガルマン・ガミラスを打倒する道を選んだ。 だが同時に彼は地球連邦の優れた軍事技術の導入を検討していた。 「地球の技術を導入すれば、勝算は上がるだろう」 驚くべきことに、べムラーゼは地球に対してボラー連邦の幾つかの技術を供給するつもりでいた。 普通なら一方的に取り上げるだけだろうが、地球(正確にはヤマトだが)が挙げた戦果が彼を慎重にさせていたのだ。 そんな中、地球連邦は大規模な観艦式の開催を告知した。 こうして西暦2202年、地球どころか銀河中の注目を浴びる観艦式が開催されることとなる。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第62話 デザリアム艦隊を叩きのめしたことで、地球圏の安全を確保した地球防衛軍は観艦式の準備と同時に反撃の準備も進めていた。 その一環として捕獲したデザリアム帝国軍の兵器の解析を進めていた。戦争の基本は敵を知ることなのだ。 そしてその中で、一つの兵器が注目を浴びていた。 「多脚戦車ができるなら、人型兵器だって出来る!」 ヤマト世界ということで不遇な(出番無し)人型兵器の開発を望む一派はそう気炎を挙げた。 「ガン○ムを!」 「いや、A○だ!」 「まずは堅実にボ○ムズだろう。JK」 「異能生存体は?」 「ヤマトクルーがいる!」 「「「なるほど」」」 今後の戦いでは空間騎兵隊の能力を向上させることが必要不可欠(ヤマトワールドだと突入・白兵戦が多い)との 主張もあって防衛軍統合参謀本部や防衛省は人型兵器開発に舵を切った。 勿論、さすがに全長18メートルもあるような人型兵器の許可は下りなかった。許可が下りたのはボ○ムズのような タイプのものだった。 「そんな物(ガンダムもどき)を作るんだったら、普通に航空隊と戦車部隊を増強する」 議長の回答にかなりの数の防衛軍関係者が項垂れることになる。 だが何はともあれ、ボ○ムズのような人型兵器開発にGoサインが出たのは間違いなく、ヤマトファンは気合を入れた。 「斉藤たちが生きて帰れるように、強力な奴を作るぞ!」 気合を入れる面々を見て、議長は「若者は夢があっていいな~」などと思った。 「艦隊司令官の席が~」 議長室でぼやく議長。 諦めたとは言っても、長年追い求めていた夢なのだ。綺麗さっぱり忘れることは難しい。 尤もぼやきつつも仕事のペースはあまり落ちていないのは、彼の責任感と高い事務処理能力を示していた。 「議長、α任務部隊と沖田提督、第8艦隊司令官の功績を考えると何らかの形で報いる必要があるのではないでしょうか?」 そんな中、秘書官がそう具申する。 「判っている。昇給、昇進は勿論、勲章も用意するつもりだ……」 そう言って、議長は少し手を止める。 「議長?」 「いや、原作では軍上層部や政府に厄介者扱いされた面々に、厄介者扱いした私が勲章を与えるように根回しするという 事態がとても皮肉のように思えてね」 (議長、議長が後方で指揮を取れるように働きかけているのは、その面々ですよ……) 議長は指揮能力よりも事務処理や戦略立案などの後方での仕事が評価されていた。 特に最前線で戦う人間からすれば、前線の言うことをよく聞き、必要な補給を手配し、政府が余計な横槍を 入れてこないように折衝してくれる議長は得がたい存在だった。 (……これも一種の主人公補正なのかも知れないな) 秘書はそんなことを思いつつ仕事を進める。 ボラー連邦を含め銀河系に存在する多くの恒星間国家が注目する観艦式が開催されるまで、そう時間はないのだから。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第63話 地球防衛艦隊……かつてガミラス戦役で壊滅寸前に追いやられながらも、後に不死鳥のごとく復活した地球圏の防人達は、その威容を全銀河に お披露目することになった。 月面に集結した地球防衛軍艦隊は大型艦だけでも防衛軍の顔であり、銀河にその名をはせたヤマト、ムサシ、そして防衛軍最強最大のタケミカヅチ級戦艦2隻、 戦略指揮戦艦アンドロメダ級戦艦4隻、主力戦艦40隻、宇宙空母5隻、戦闘空母5隻というガミラス戦役時には考えられない規模の大艦隊であった。 この大艦隊が集う観艦式の観閲官となったのが……地球防衛軍の頭脳と誉めそやされる地球防衛軍統合参謀本部議長であった。 (ふふふ。これが宇宙戦艦、宇宙艦隊か) 観艦式に間に合わせるために、突貫工事で完成させたタケミカヅチ級2番艦『ワルキューレ』の艦橋で議長は非常に満足げな顔をしていた。 「乗り心地はどうですか、議長?」 「最高だよ。タケミカヅチ級の建造を推進した甲斐があったというものだ」 ワルキューレ艦長に上機嫌にそう答えると、議長は表情を引き締めてメインパネルに映る大艦隊を見る。 「今後、これだけの大艦隊が集うのは、そうそうないだろうな」 地球人類の生存圏が拡大しつつある今、地球防衛軍が守るべき領域も拡大の一途をたどっている。 それは防衛軍もかつてのように太陽系だけを防衛すればよいような状況ではなくなることを意味する。 (沿岸海軍から外洋海軍への脱皮を急速に進めなくてはならない) 防衛艦隊を外洋艦隊とするための魁が攻勢部隊の創設であった。 当初は生存圏防衛のための戦力が不足するという声もあったが、北米出身者たちは諸手をあげて歓迎した。 「向こうから手を出してきたんだ。容赦する必要は無い!」 今度はこっちの番だとばかり彼らは意気軒昂だった。 「一発殴ってきた以上、足腰が立たなくなるまで殴り返すべきだ! 相手に立ち直るスキを与えたらガミラス戦役の再来になる!」 尤も同時に、彼らは完成したアリゾナを第9艦隊に入れるか、新たな独立部隊の創設を連邦議会で要求した。 「我が州の新型戦艦アリゾナ級は、極東州のヤマト級に勝るとも劣らないものです! 高い戦果を期待できます!!」 アジア州、ユーラシア州もヤマト級の建造を進めていた。 当初、彼らは遊星爆弾で自分達を弱体化させた忌々しいガミラスへの報復を進めたかったのだが、ハイペロン爆弾という最悪の兵器を 地球に打ち込もうとしたデザリアム帝国への報復を優先することにした。 「デザリアム帝国をどうにかしないと、枕を高くして眠れない」 捕虜から得た情報で、相手が銀河一つを支配する超大国であり、ボラー連邦に勝るとも劣らない戦力を保有していることが判った。 彼らの種としての力が衰えていることは朗報だったが、それが克服されないとも限らない。 「少なくとも攻勢部隊によってより(政治的に)インパクトがある打撃をデザリアム帝国に与えなければ対等以上の交渉は難しい」 そう主張する者は少なくなかった。中にはガミラス本星、白色彗星のように敵の本星を砕いてしまえという人間さえいた。 そのように好戦的になる政治家たちに憂慮したのが、ヤマトクルーだった。特にヤマト艦長となった古代進は地球連邦主要州の好戦的な考えを危惧した。 「力で何もかも叩き壊すのなら、政府の連中が嫌ったガミラスと何も変わらない」 デザリアム帝国軍の捕虜を訊問し、彼らも同じ人間であると考えている男らしい発言といえた。 そして原作チートキャラの意見を無視する議長ではなかった。 「攻勢部隊には外交官、あるいはその権限をもった人間を同乗させ、現場の裁量で交渉を行うようにしておく必要があるか」 下手に政府に不信感を持たれたら堪ったものではないので、議長はすぐに手を打つつもりだった。だがヤマトクルーに阿るだけに議長は動く気はない。 防衛軍の活動範囲が拡大している以上、どこで外部の勢力と接するかわからない。そのためには外交に通じた人材を艦隊に置く必要もあるのも事実だ。 尤も、その人材をどうにか調達しなければならないという問題があるが。 「い、今は忘れて観艦式に集中しよう」 悠然と航行する宇宙艦隊を縫うように飛行する航空隊(新型機含む)を見つつ、議長は軽く咳払いをする。 何しろこの後には議長が演説する予定になっていたのだ。晴れ舞台で失敗するわけにはいかない。 「さて、いよいよだな」 こうして議長にとって初の晴れ舞台の幕が上がる。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第64話 観艦式旗艦『ワルキューレ』に設置された演説会場には地球連邦のマスコミだけでなく、ボラー連邦からも多数の人間が議長の登場を待っていた。 何しろ地球防衛軍統合参謀本部議長といえばガミラス戦役後半から地球の対外戦争を主導してきた人物であると目されており、その多大な功績によって 次期連邦大統領候補とさえ言われているほどの重要人物だった。 その男が自身が開催を推進した観艦式で大々的な演説を行うのだ。気にならない訳がない。 「宇宙人の脅威を前面に出して、更なる軍拡を煽るつもりでは?」 「自身の功績を喧伝して、次期連邦大統領選挙に打って出る準備では?」 「いや議長に反抗的な守旧派への牽制だろう」 地球だけでなく、ボラー連邦でさえ様々な憶測が飛び交った。 議長は自身の発言が注目されていることを分かっているのか、慎重な物言いをすることを心がけていた。 (あまり下手なことを言うと、回りがうるさいからな……気をつけなければならない) 議長の功績は誰もが知るところであったが、議長の栄達を誰もが歓迎している訳ではない。 そのことを知る議長は、あまり警戒されるようなことは言わないことを決意していた。 議長は軽い挨拶をした後、神妙そうな顔で口を開く。 「まず、先の会戦で地球のために戦い、散っていた戦士たちの冥福を祈って、黙とうを捧げたい」 そう言って1分間の冥福を祈った。 ボコボコにされたデザリアム帝国からすれば、「お前ら、ほとんど死んでないだろう」と言われることは間違いないが、とりあえずパフォーマンスは 重要だった。 そして黙とうが終わった後、議長は話を再開する。 「我々は新たな侵略者『デザリアム帝国』の尖兵たちを撃退することに成功した。この輝かしい勝利はガミラス戦役後の宇宙戦士たちのたゆまぬ努力と 戦場での奮闘、そして市民の協力の賜物であり、私はこのことを誇りに思う。だが戦いはこれで終わりではない。これは始まりに過ぎないのだ」 そこで言葉を切った後、議長は強い口調で言う。 「デザリアム帝国は地球は勿論、ガミラスやガトランティス以上に進んだ文明を保持している。今回の結果を知れば、彼らは怒り狂い 再び地球に魔の手を伸ばすだろう! そしてその魔の手は、今回派遣された艦隊の比ではないのは明らかだ!!」 議長は回収した残骸や捕虜を訊問した結果、判明した情報(ただし言える範囲)のことを交えて、デザリアムがいかに侮りがたい敵であるかを 繰り返して表明した。 さらにガミラスが再び動き出していたことやガトランティスの存在にも言及する。 「そして、かつて我々を滅亡寸前に追い詰めたガミラス帝国が再び、銀河系で活動を開始している。そして退けたとはいえ、ガトランティスも滅んだ 訳ではない。銀河はかつてない戦乱の時代を迎えていると言って良いだろう。我々人類は自ら戦いを望むことはなかったが、ガミラスのような国々に 備えなければならない。汝、平和を欲するなら、戦いに備えよ……この格言を忘れてはならない」 地球の歴史を研究し、地球人類を戦闘種族扱いしているボラー連邦からすれば「いや、お前らの場合は異星人に接触する機会がなかったから、先制攻撃を しなかっただけだろう」と突っ込みたかったが、敢えて黙った。何しろ表面上は間違いではないのだ。 ちなみに古代など前線で戦っていたヤマトクルーは議長の台詞を聞いて賛意を示していた。 ヤマトの第一艦橋では「さすが議長だな」との声があがった。 「議長はどんな相手でも、まず交渉から始めるからな」 島は改めて感心したかのように言うが、古代進は少し面白くない顔をする。 「ボラー連邦の圧制振りについては、いろいろと言いたいことはあるぞ」 「おいおい、古代。確かにボラーのやり方は俺たちからすれば鼻白むものだが、あちらにはあちらの事情がある。下手に口を出すのは拙いだろう」 「……分かってる。でも向こうの内情を知れば知るほど気に食わない。それだけさ」 古代としてはボラー連邦もガミラスと似たようなものだった。だがガミラスと違って、ボラー連邦は地球に友好的だった。故に表立っては何も言えない。 それにボラー連邦がどれだけ大量破壊兵器を持っているかも、ディンギルとの戦いで思い知っていた。 (ヤマトが勝てても、その間に地球を砕かれたら人類はお仕舞だ。地球はまだまだ銀河の小国というわけだ……) 演説の中で議長は友好国と連携していく必要性を訴えていた。 これで議長や政府が頼りなく、ボラーの傀儡になりそうなら古代も何かアクションを取る可能性があった。だが少なくとも今の防衛軍首脳部は 頼もしく、政府もボラーと互角に遣り合っていた。沖田、土方、山南というった頼りになる男たちも健在だ。このことが古代を冷静にさせていた。 (確か新しい教育プログラムで、外交についての学習もあったな。あれも学ぶべきなのかも知れない) 防衛軍が新しい環境に対応しようとしている。それなら次世代を担う自分も色々と新しいことを学ぶべきでは……古代はそんなことを思った。 古代がそんなことを思う中、演説は終わりを告げようとしていた。 「目下、最大の敵はデザリアムである。 しかも彼らは、新たな生命を求めて、我々地球人の体を欲しているという。我々が侮りがたい敵であるとすれば、目標をほかの星々の住民に 変えるかも知れない。デザリアムとの戦いは絶対に負けられない、人類、いや命ある者の存続をかけた戦いとなるだろう。 だが防衛軍は市民を守るために、デザリアムを相手に一歩も引くつもりはない。防衛軍はあらゆる研鑽を怠らず、地球人類を守り、そしてボラー連邦や その友好国と共に銀河の平和を守っていく所存だ」 そして演説は終わりをつげ、新たな銀河列強として名乗りを上げた地球連邦の力を見せつける観艦式が本格的に始まった。 観艦式の場にボラーのような機動要塞、ブラックホール砲のような戦略兵器こそなかったが、地球が持つ宇宙艦隊が如何に強大であるか……銀河系諸国は それを知ることになった。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第65話 観艦式において『人類の敵』であり、『命ある者の存続を脅かす脅威』とされたデザリアムの首脳部は「お前らのほうがよほど脅威だろうが」と の思いを胸にした。 何しろデザリアムが現状で遠征に使用できる機動戦力の大半を投入したにも関わらず、地球艦隊はこの大兵力を一方的に殲滅してのけたのだ。 これほどの大敗北は圧倒的な科学力と戦力で版図を拡大し続けてきたデザリアムでも初めての事だった。 「我々の艦隊を赤子の手をひねるかのように殲滅しておいて……」 デザリアムの統治者たる聖総統スカルダートは、モニターに映し出される議長の映像に苦い顔をする。 「情報収集の結果、彼らはこの星を叩くために遠征軍を派遣するつもりのようです」 スカルダートの側近たるサーダの報告に、集められた幕僚たちは顔をしかめる。 何しろあれだけの遠征軍を文字通り全滅させた戦闘民族が送りだしてくる精鋭部隊なのだ。この対処が容易でないことは明らかだった。 「地球軍の戦力は?」 「ヤマトタイプの戦艦が2隻、それにヤマトを超える超大型戦艦も2~3隻は同行するかと」 「つまり波動砲搭載型の戦艦は最低でも10隻を超える、と」 「むむむ、敵の火力は侮れんな。バリアもどれだけ持つか」 防衛軍議長を務める男は、使い方を誤ると防衛軍の戦艦は段ボール装甲になると考えていたが……遠征軍をあっさり壊滅させられたデザリアム の軍人からすれば自軍艦艇のほうが段ボール装甲のように思えた。 まぁ実際、頼りのバリアが破られたら、地球側艦艇の火力を前に段ボール装甲と化すのは事実であったが……。 「はい。加えて地球軍は巡洋艦やパトロール艦にも波動砲を搭載しています。彼らが一斉に波動砲を放てば恒星を一つ消し飛ばすこともできるかと」 「しかし彼らは数年前にガミラスに滅亡寸前まで追い詰められたはずだが」 「ですが彼らは狂ったように軍備を増強し、今や彼らの戦力は銀河系でもボラー連邦に次ぐものです」 「……」 「また彼らはガミラスに接触するまで、延々と同族同士で殺しあっていた民族です。特に今の地球防衛軍制服組トップは地球でも有名な侍という名の 戦闘集団がいた地方の出身だそうで」 「それほどか?」 「はい。ボラー連邦経由で入手した情報によれば、侍は後ろに向けて撤退するのではなく、前に向かって撤退するそうです」 「……それは撤退なのかね?」 「敵に勝つためではなく、拠点に帰還するために敵の正面を突破するので撤退になる……かと」 少し自信なさげに言う情報将校の台詞に沈黙が広がる。 「特にヤマトはもともと侍がいた地方、今は極東州と呼ばれていますが、この地方政府主導で建造されたそうで」 この報告に更に沈黙が深まった。 「ヤマト1隻にガミラス帝国本星や白色彗星が破壊され、アンドロメダ星雲で無敵を誇ったガトランティス艦隊が地球艦隊に完敗した理由がよく分かった」 それがその場にいた者たちの共通した思いだった。 しかしそうかと言って、ここで引き下がるわけにもいかない。何しろ彼らは種の存続が掛かっているのだ。 「地球艦隊が来るか……ならば迎え撃つしかあるまい」 そうスカルダートが呟いた直後、一人の男が手を挙げる。 「地球防衛軍が反撃に転じた場合、私の指揮下にある7隻のゴルバで迎え撃ちます」 要塞司令官グロータス准将は自信満々にそう言い放つ。 「ふむ、自信はあるのか?」 「無論です。こちらには地の利に加え、空間歪曲装置もあります。勢い勇んで突入してくる地球艦隊を、地獄に叩き込んで見せましょう」 「ふふふ、良かろう。任せるぞ」 「はい」 グロータス准将はそう返答すると神妙な表情で首を垂れる。 だがその内心では自分が戦功を立てる絶好の好機と考えていた。 (地球遠征艦隊が壊滅したのは痛かったが……地の利を利用すれば十分に戦える。地球艦隊を返り討ちにすれば反撃の機会も訪れよう) 彼は今の地位で満足するつもりはなく、更なる上を目指すつもりだった。 しかし彼はまだ知らない。 地球側が用意した部隊はとびっきりのエース部隊であり、ガミラスとガトランティスを葬り去った時より更に凶悪化していることを。 デザリアムが侮れぬ敵将と考える地球防衛軍参謀本部議長でさえ、場合によっては持て余す恐るべき狂犬であることを。 「この二重銀河を思いあがった地球艦隊の墓場にしてやります」 そう言ってグロータスはその場を後にした。 後にデザリアム戦役の詳細を知ったボラー連邦軍の高官たちは一様にこう呟いたという。 「無茶しやがって」 そんなボラー連邦政府の反応を知った地球防衛軍と地球連邦政府の数名の高官が『とあるAA』を思い出したのは言うまでもない。 前:嗚呼、我等地球防衛軍(第56話〜第60話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第66話〜第70話)
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前:嗚呼、我等地球防衛軍(第1話〜第5話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第11話〜第15話) 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第6話 西暦2201年1月。残された国々はガミラス戦役の反省から国連を強化した地球連邦政府の樹立を決定した。 残された有力国を中心として、地球は幾つかの州に再編されることになる。 人類同士でいがみ合っていては異星人に対抗できないという考えは誰しも持っていたので、極端な反対はなかった。 しかし主導権を手放すかどうかは別だった。 原作以上に力を蓄えてしまった日本はアジア州へ編入されることはなかった。他国は日本の生産力と科学力がアジアと 結びつくことを恐れたのだ。 アメリカは日本と中国と手を組むのを警戒した。ロシアも隣国であり、伝統的に覇権思想の強い中国が日本と 同じ州になるのを嫌がった。中国は日本を取り込むことを目論んだものの、米露欧の反発で頓挫する。 「ここまで異星人にボコボコにされたのに、まだ隣国と争うか?」 防衛軍司令部で報告を聞いた参謀は呆れ顔だった。同席していた艦長服を纏った男は肩をすくめる。 「まぁ史実よりも余裕があるせいでしょう」 「全く……それにしても復興スピードが速いな。さすが、ヤマトの世界のだけはある」 各国は確かに主導権争いに血眼になっているが、参謀達が根回しした防衛艦隊再建は承認していた。ガミラス帝国の 残党が襲撃してくる可能性は否定できなかったのだ。彼らも再び地球を焼かれるのは御免だった。 すでに巡洋艦クラスの軍艦の建造と配備に並行して、太陽系各所で防衛拠点の建設も行われていた。 「まぁあれだけ壊された戦艦がすぐに直り、毎年壊滅する宇宙艦隊がすぐに復活する世界ですので。 23世紀の脅威の科学力といったところでしょうか」 「人的資源の補充は無理だがな。正直、20年は必要だろう」 そう言うと参謀は話題を変える。 「日本政府はアジア州への編入ではなく、極東州の形成という形に持っていくことにしたそうだ」 「極東州ですか?」 「ああ。まず弱体化したロシアから樺太と北方領土を買い取り日本領に編入。そして日本と台湾で極東州を形成する」 日本政府は近隣諸国の合併に熱心な国を横目にして、自国周辺の再編を最小に留めた。 彼らが目指す先は地球ではなく宇宙の彼方だった。勿論、地球復興のために努力はするが州を必要以上に大きく するつもりは皆無だった。むしろ太陽系の再開発、そして外宇宙探索を重視していた。 「連邦の首都はどこに?」 「当面は日本。メガロポリスだろう。だがあまりこちらが独占しすぎると外野が煩い。首都の名誉はいずれ欧米に譲る 必要があるだろう。特にアメリカは、かつての地位にご執心だからな」 旧アメリカ合衆国を中心とした北アメリカ州は虎視眈々と復権の機会を狙っていた。 ロシアとEUが主体となったユーラシア州は復興を優先しつつも、弱体化しているアフリカ州や無人と化した地域へ介入する チャンスを伺っている。アジア州ではインドと中国が綱引きを繰り返していた。 「地球防衛軍は宇宙軍と空間騎兵隊のみになる。恐らく陸海空軍は各州の州軍という形になるだろうな」 「緩やかな連邦制、夜警国家が関の山ですな。アメリカ合衆国程度に団結できれば御の字だ」 「そうだ。当面は日本人にとって負担が大きい世界になりそうだ。何しろ防衛軍は一番被害が少ない日本人が主力を担う必要がある。 産業界、その後押しを受ける政治家とも喧嘩することになる」 「だとすると無人化、省力化は不可避ですな」 「ああ。ラジコン戦艦、いや自動戦艦を採用しないといけないだろう。景気が回復し民間の活力が増せば増すほど、軍人を削れという 声が大きくなるのは目に見えている」 復興が加速し、人手が足りなくなる状態では軍拡など不可能だった。産業界から総スカンを買うし、市民も反対するだろう。 彼らはより良い生活を求めているのだ。 しかし今後、幾度も異星人に襲われることを知っている転生者としては軍拡に手は抜けない。そうすると行き着く先は原作同様の 省力化、自動化、無人化だった。 「原作の防衛軍はそれなりに合理的だった、というわけですな」 「相手が悪すぎたのだろう。何しろ相手はディンギルを除いて全て強大な星間国家だ。勝てたのだけでも奇跡に等しい」 「さすがヤマトといったところでしょうか」 「だろう。だがヤマト1隻のみに期待することは出来ん」 「では?」 「新兵器開発を急ぐと同時に、戦艦整備を中心とした次の防衛艦隊整備計画とは別枠で、新型戦艦と新型戦闘空母建造を 司令部に上申する」 「……『ムサシ』と『シナノ』ですか」 「大和型戦艦三姉妹が揃えばかなりの打撃力になる。それにボラー連邦との接触のためには長い航続距離を持つ船が要る」 「外宇宙探索任務も兼ねると」 「そうだ。不測の事態は避けなければならん。それに……うまくすれば将来、ヤマト3姉妹のうち、どれかに乗れるかも知れん」 「……それが本音では?」 発足した地球連邦政府は戦艦整備を主眼とした新たな防衛艦隊整備計画を採択した。 復興のために必死な各国からすれば、乾いた雑巾を振り絞るかのような負担であったが、大きな文句は言えなかった。 何しろ人類の80%以上がついこの間死んだのだから。 そして何より日本が『ムサシ』と『シナノ』を復活させることを発表したことも、防衛軍再建に関与させた。何しろ今や 地球を救ったヤマトは防衛軍の象徴であると同時に日本の躍進の象徴でもある。 日本が大和型戦艦三姉妹を全て復活させるというのは途方も無いインパクトであった。 「いつまでも日本に地球の守護者を気取らせられん!」 各州、特に北アメリカ州は負けてられんとファイトを燃やす。 かくして参謀も意図せぬところで急速な軍拡が実現することになる。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第7話 転生者たちは来るべきガトランティス帝国との決戦に備えて、地球防衛艦隊整備計画を力強く推進した。 尤も一部の人間は「ダンボール装甲の艦隊で大丈夫か?」と危惧する者もいたが、アナライザーの簡易量産型の ロボットをダメコン要員として大量配備すること、さらに万が一の場合はマニュアル操作によって艦を操作することが できるようにすることで誰もが妥協した。 「凝った艦を作っていたら間に合わん」 参謀が全てだった。何しろガトランティス帝国はすぐに来る。現状の地球で大量生産できる艦でないと意味が無いのだ。 「アンドロメダがやられたのは、中枢が破壊されて操作不能に陥ったからだ。逆にマニュアル操作に切り換える ことが出来れば、タイタン基地には帰還できた可能性はある。この戦役で、2隻のアンドロメダ級が生き残れば 後の戦役も随分と楽になる」 余裕が出来たこともあり、アンドロメダ級戦艦は2隻が同時に建造されることになった。 転生者たちとしては2番艦であるネメシスには収束型波動砲を搭載したかったのだが、波動砲の大火力による 敵艦隊撃滅に拘る人間を説得し切れなかった。 「何はともあれ、原作よりも戦力は強化できる。ムサシには収束型波動砲を積めたからよしとしよう」 しかしこのとき数名が、特に防衛軍の関係者が顔を顰める。これを見た参謀は嘆息する。 「……まだ根に持っているのか? 仕方ないだろうに」 「それは根に持ちますよ。ムサシを航空戦艦にするなんて」 ヤマト級2番艦となるはずのムサシは、連邦内部の取引でキエフ級空母をモデルとした航空戦艦として 建造されることが決定された。設計図を見た転生者は「PS版かよ」と謎の突っ込みを入れたという。 「純粋な宇宙戦艦となると他の州が煩かったんだ。それに次世代の空母の実験という名目があれば予算も得やすかった」 「ではシナノは?」 「ムサシの運用経験を基にして本格的な宇宙空母にすることにしたそうだ。建造は……早くともガトランティス戦役後だ」 「下手したらペーパープランで終りそうですね」 防衛艦隊再建が進められる中、参謀は人事部に艦隊勤務を希望した。 何しろこれから来るのはあのガトランティス帝国。そしてこれを迎え撃つのは最盛期の地球防衛軍。大艦隊決戦になる のは目に見えている。 「今こそ、目立つとき! この目に優しい緑色の軍服から、黒色の渋いコート(艦長服)にクラスチェンジするときだ!」 しかし彼の望みは敢え無く却下される。 「な、何故ですか、長官!?」 長官室で参謀は防衛軍長官である藤堂に詰め寄るが、返答は非情だった。 「防衛軍再建のためには、君のような宇宙戦士が必要だからだ」 「ですが防衛艦隊再建は順調です。私が居ないからと言っても……」 「私は君の軍政家としての能力を買っているのだ。逆風の中、ヤマト計画を根回しして実現。人類復興の第一歩となった 『特急便』、さらに太陽系の治安回復や防衛軍再建に大きな貢献を果たした君を戦場に出すのはリスクが大きすぎる」 一言で言えば「お前はこれからもデスクワークをやれ」であった。 「し、しかし前線は指揮官が……」 「古代君(兄の方)が居る。それに温存していた日本艦隊の指揮官もいる。いずれ沖田君も復帰できる。 君が出て行く必要はない」 「……」 「それに彼らも言っていたぞ。君のような頼りになる人間がいるから、自分達は安心して戦っていられるのだ、とな」 ダメだしだった。参謀は肩を落として長官室を後にする。 この様子を見ていた古代(進)や真田は意外そうな顔をしていた。 「真田さん、あの人が?」 「ああ、ヤマト建造を実現させた名参謀だ。ガミラス戦役のころから切れ者参謀として名を馳せている」 「しかし安全な司令部に務めているのに、あんなに前線に出たがる人がいるなんて」 「彼も立派な宇宙戦士、そういうことなんだろう。沖田艦長や土方教官も彼のことは褒めていたよ。前線の言うことに 真摯に耳を傾けて、自分達をサポートしてくれる人物だと」 事情を知る人間からそれば突っ込みどころが満載だった。 しかし事情を知らない人間からすれば、参謀はまさに後方で働くために生まれたような人間であったのだ。 かくして参謀は、これまでやったことが原因で前線に出る道を閉ざされることになる。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第8話 防衛軍再建の功績で参謀は参謀長にクラスチェンジした。 これによって防衛軍総司令部では確固たる地位を参謀(元)は得た。だがそれは同時に防衛会議などの上位組織と 駆け引きする時間が増えることを意味しており、彼が希望した晴れやかな舞台とは真逆の仕事だった。 「来る日も来る日も、書類と会議ばかりか」 参謀長は相変わらず密談の場として使っている地下都市の防衛軍司令部でため息をついた。 「仕方ありません。軍隊というのはそんなものです」 「いいじゃないか、君は。新しい概念の戦術の研究に余念がない。ガトランティス艦隊が来ても活躍できるだろう」 「命がけですよ。数分で『ヒペリオン艦隊壊滅!』なんて言われる可能性だってあるんですから。尤も防衛艦隊を 壊滅させた戦術で、敵を迎え撃つっていうのは燃えますが」 眼鏡をかけた男はそう不敵に言った。参謀長は一瞬、彼の背後に謎の踊りを踊る老人の姿を幻視したが気にしない ことにした。 「防衛会議では楽観的なお偉方が多くて、こっちは大変だよ。 あの長官は人望は厚いし、決断力もあるが……政治力については心もとないからな~」 「そこをサポートするのが参謀、いえ参謀長の仕事でしょうに」 「ふん。体のいい、厄介ごと処理だ。全く、どいつもこいつも文句ばかり言いやがって。まぁここで不満を言っても 仕方ない」 そう言って彼は気分を切り替える。 (取りあえず目の前のガトランティス戦役を乗り越えることに全力を注ぐことにする。これを乗り切ればまだ 華々しく活躍できる機会はあるはずだ) 彼は諦めが悪かった。 「経済状況は? 防衛艦隊を強化するには、経済の再建が必要不可欠だ」 参謀長の質問に、連邦政府高官となった元日本政府高官が答える。 「各州の再建は急ピッチで進んでいる。また防衛軍再建にも意欲的だ。おかげで次の防衛艦隊整備計画も予算が確保できる 見込みだ。しかし……」 「その代わりに、横槍も煩いと?」 「ああ。まぁ何とか押さえているが……やはり外圧であるガミラスが消えたことは大きいな。ボラー連邦のような国家が あることが判れば、危機感を煽れるし、防衛軍強化ももっとスムーズにいくだろう」 次の週、防衛会議では防衛軍長官の藤堂と参謀長から太陽系外の星域の探索が提案された。 「我々は太陽系外の情報は無知に等しい。もしもガミラス、いやそれ以上の敵対勢力が居たら目も当てられない」 「ガミラス帝国の残存艦がゲリラ攻撃を仕掛けてくるとしたら太陽系外に基地を作る可能性が高いでしょう」 「万が一に備えて、地球外で移民できる惑星を探索させるべきです。出来なくとも新たな資源を発見できれば大きな利益になる」 「備えあれば憂い無しとも言う。危機管理の重要性はガミラス戦役のことからお分かりでしょう?」 参謀長はそう言って出席者を説得した。太陽系の開発こそ最重要と考える人間も少なくなかったが、ガミラス戦役の恐怖を 逆手にとって参謀長は説得した。何しろガミラスは本星こそ壊滅したものの残存戦力は侮れない。 また全く未知の敵対勢力がいる可能性も否定できず、藤堂の強い要望と事前の参謀長の根回しもあって防衛会議は太陽系外の 探索を承認した。この任務にはガミラス戦役の武勲艦であり、長距離航海が可能なヤマトが当てられることになった。 ちなみに艦長には暴走の危険がある古代進ではなく、完結編では地球艦隊司令官を務めていた男が就任することになった。 「栄転おめでとう」 参謀長は軽い嫉妬交じりでそういったが、本人(勿論転生者)は激怒した。 「お前は俺を殺すつもりか?! ヤマトの艦長なら古代兄にでもやらせればいいだろう! PS版じゃ大活躍じゃないか!」 「彼には別の任務がある。それにヤマトはTV版のように改装して出撃させるぞ。旧式化はそこまで気にしなくても」 「違う。ヤマト艦長そのものが死亡フラグじゃないか。歴代ヤマト艦長は、古代弟を除いて殆ど死んでいるんだぞ!」 劇場版を含めるとヤマトの艦長というのは死亡率が高い。第一艦橋が被弾しない代わりの人柱ではないかと思えるくらいだ。 死ななくても大怪我する可能性が非常に高いポストと言えるだろう。まぁ第三艦橋勤務に比べれば遥かにマシと言えるが……。 「くそ、俺にも主人公補正があれば!」 「そんなものは名無しキャラにあるわけないだろう。ああ、それと間違えるなよ。爆雷波動砲はまだ無いからな」 「言っておくが、あれは『拡大』波動砲だ。聞きづらいが……」 「そうか……しかし普通の波動砲と何が違ったんだ?」 「知らん。あっという間に全滅したからな、地球艦隊。完結編の戦艦は結構好きだったんだが」 何はともあれヤマトは再び地球から飛び立つことになる。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第9話 原作同様に改装され戦闘力を大幅に強化されたヤマトは、未知の世界である銀河系中央を目指して飛び立った。 と言っても艦長は最初から目的地や状況を知っていたが……。 「バース星か」 ヤマトの艦長室でヤマト艦長となった男は原作を振り返る。 「バース星はボラー連邦の保護国となっていたな。まぁラム艦長のように、バース星人も軍人として起用されていたから 奴隷化まではされていないようだが……」 ガミラス帝国やガトランティス帝国は人類の奴隷化か絶滅を突きつけたし、ディンギル帝国は人類殲滅、デザリウム帝国は人類の 肉体を手に入れようとしていた。この四ヶ国については交渉の余地がない。 「まぁ新興国家だから舐められるのは間違いないだろうが……ガミラスを打ち破ったという実績を強調すれば、何とか なるやも知れん。しかし相手はあの気難しい独裁者だ。少しでも機嫌を損なえば大変なことになる。全く面倒な仕事だ。 まぁ古代弟は、兄と沖田艦長が生きているおかげで、少しは気性が穏やかだ。私が気をつけていればあの首相と口論する ようなことはないだろう」 そういった後、彼は艦長室を後にした。 何しろヤマトは改装を受けたものの、その後の訓練は十分とは言えないのだ。 不測の事態に備えて、練度を高める努力は必要だった。 「私が人柱にされないためにも頑張らなければ」 ヤマト艦長という死亡フラグを押し付けられた男は割を必死だった。 一方、地球防衛軍はアンドロメダ、ネメシスを完成させた。2隻はただちに訓練に取り掛かる。またアンドロメダ級の 3番艦以降の建造も進められている。 また航空戦艦(転生者の間では機動戦艦と呼称)であるムサシの建造も進められていた。ヤマトに比べて太くなった 艦体を利用して60機もの艦載機を搭載できる。また飛行甲板が広いこともありヤマトよりも余裕を持った運用が可能 となっている。 武装もほぼヤマトに準じるものであり46センチショックカノン砲こそ前部2基6門に減じたが、パルスレーザーは 針鼠のように搭載されている。さらにアンドロメダ級と同様にダメコン要員として簡易量産型アナライザーが多数搭載 されており、ヤマトに迫る防御力を持っている。ちなみにヤマトでは何故か第一艦橋の上にあった艦長室は撤去され 変わりにレーダーやセンサーなどの索敵用の機材が詰め込まれた。 総合的な能力ではヤマトを超えるのではないかとさえ、関係者の間では囁かれていた。 「あとは長距離航海任務に適した巡洋艦が建造できれば完璧なのだが」 ドックでムサシを見上げて参謀長はため息をつく。 地球防衛軍はこの時点では沿岸海軍に過ぎない。 またイスカンダルまでの航海で波動砲が活躍したこと、また拡散波動砲が実用化できたことで防衛軍の戦術は波動砲 に依存している。おかげでやたらと波動砲を艦に搭載したがる風潮があった。 「空間磁力メッキと同様の技術を敵が持っていた場合に備えて、航空戦、砲雷撃戦の研究、それに新たな対艦、対空兵器の 開発が急務だな。他の新兵器も開発を急がなければ」 波動カードリッジ弾、コスモ三式弾の開発は急ピッチで進められていた。 ガトランティス帝国戦までには何とか間に合う見込みだ。だがそれでもガトランティス艦隊とは絶望的な差がある。 「前衛艦隊に勝てても、次は都市帝国、それに巨大戦艦が相手。些か荷が重い。 やはり……可能ならばボラー連邦を、ガトランティス戦役に引きずり込むのが望ましい」 戦術で勝つための算段をしつつも、参謀長は戦略で状況の打開を目論む。 「だが……太陽系に来る、無礼な客人を歓待する用意もしないとな。我々のホームに入り込んでただで帰れると思うなよ」 太陽系に侵入して防衛軍の撹乱を行うであろうナスカ艦隊の早期の捕捉と撃滅は必須だった。 足元の安全なくして決戦はない。 「それにしても金星基地を叩かれただけで、エネルギーが全ストップはないな」 原作で金星基地を叩かれただけで、あっさり機能が停止した地球の体制のもろさを思い出して参謀長は頭痛を覚えた。 勿論、この世界では万が一に備えてバックアップを取っているし、地下都市に臨時のエネルギー供給施設もセットして いる。仮に地上の施設が爆撃されても何とかなる。 「まぁ金星基地襲撃を防げれば言うまでも無い。コスモタイガー�の早期警戒機仕様を配備しておこう」 コスモタイガー�の早期警戒機の生産は急ピッチで進んでいる。 有利に戦うには、まずは先に相手を見つけなければならない。これはこれまでの戦訓から明らかであり、反対はなかった。 また地球側に余裕があることもこのような装備の充実を可能にした。 参謀長としては11番惑星にも艦隊をおきたかったのだが、さすがに人員と予算の面から無理だった。しかしそれでも 定期的にパトロール艦が派遣され周辺を警戒するようにし、非常時に備えて偵察衛星、通信衛星も多数設置している。 「参謀長は心配性ですな」 防衛軍司令部ではそう囁かれるほどなのだから、どれほど力を入れているか分る。 「当面やることだけでも太陽系防衛体制の強化、テレサの通信の傍受の準備、ボラー連邦との交渉の用意、他にも色々と全く 地味な仕事ばかり増える」 彼の地味な仕事(重要度は高い)に終わりが来るのかは、誰にも分らなかった。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第10話 紆余曲折の末、ヤマトは取りあえずバース星にたどり着いた。 途中でトラブルで遭難していたボラー連邦船籍の輸送船のクルーを保護していたこと、そしてボラー連邦の警備隊の 攻撃に反撃せずに通信を呼びかけ続けたことで、ある程度信用され、ヤマトは総督府から寄港の許可を得た。 ヤマトクルーは新たな宇宙人(それも人型)との遭遇や人が住める惑星の発見から、少しテンションを上げていた ものの彼らの上司である艦長は気が気でなかった。 「さて、いよいよか」 ヤマト艦長は己を奮い立たせる。ファーストコンタクトは何とかなったが、相手はソ連みたいな国なのだ。 油断などできるはずがない。 「蛇が出るか、鬼が出るか」 艦長がそう覚悟した後、輸送船のクルーを助けてくれたことへの感謝の印として総督府での会食へ招待された。 最初、艦長は古代のみを連れていくつもりだったのだが、古代の提案で第一艦橋のメンバーや佐渡先生まで連れて 行く破目になった。所詮、名無しキャラでは主人公の押しには勝てなかった。 「これが補正とでも言うのか……それとも歴史の修正力とでも言うのか?」 嘆息しつつも、艦長は彼らを連れて総督府に赴いた。勿論、不用意な発言は慎むように厳命していたが。 バース星総督府の会食でヤマトクルーはボラー連邦についての説明やバース星が保護国になった経緯について 説明を受ける。 「ようするに侵略したってことじゃ?」 「胡散臭くないか?」 非常に小さな声でであったもののヤマトクルーの発言に顔を引きつらせそうになる艦長。彼らの発言が聞こえて いたらと思うと気が気でない。 (こ、この連中は……そういえば原作でも命令無視はよくあったよな……はぁ~原作で防衛軍首脳がヤマトクルーを 厄介者扱いした理由が判るよ) だが何とか場の空気を悪くすること無く、会食は終った。 「次に想定されるのは、囚人による襲撃だな」 原作の設定どおり強制収容所がある場合は、囚人達による襲撃が予想される。警戒は必要だった。 原作との乖離によって、相手が持っているのが衝撃銃だけとは断言できない。ここで下手にヤマトクルーを死傷 させるとガトランティス戦役に支障が出る可能性がある。 「戦闘班、及び空間騎兵隊は警戒体制をとれ」 ヤマトには万が一に備えて空間騎兵隊も同乗していた。勿論、斉藤はいないが、陸戦になっても十分に戦える ようになっている。 「ここで囚人達の暴挙を口実にすれば、交渉の糸口になるか?」 そして予想通りやってきた囚人達は、古代率いる戦闘班と空間騎兵隊の攻撃によって成す術も無く撃滅される ことになる。何しろ相手は衝撃銃、こちらはコスモガンやレーザー自動突撃銃なのだ。勝負にならない。さらに 陸戦のプロである空間騎兵隊さえ居る。大人と子供の喧嘩だ。 「彼らは一体、何だったんでしょうか?」 古代はそう疑問を呈する。勿論、艦長は知っていたが教えるわけにはいかない。 「装備や練度からして正規軍ではない。だとすれば犯罪者か、テロリストだろう。どちらにせよ、軍服を着用せずに 戦闘行為をした以上、テロリストとして処分するしかない。生き残った者は尋問する。準備をしておけ」 「は!」 生き残った囚人の尋問の最中に、ボラー連邦軍バース星警備隊隊長であるレバノスが訪れて謝罪した。またその後に 刑務所(本当は強制収容所)からの脱走者の引渡しを要請した。 勿論、艦長は断ることは無かったが、囚人達による被害について話し合いをしたいと伝える。レバノスは少し逡巡した後 頷いて艦を後にした。 「何とか交渉の取っ掛かりになれば良いが。ああ、それにしても頭と胃が痛い……全く、何でこんな面倒なことを」 この不幸な艦長は不平不満を漏らしつつ、自室で薬を飲んで暫く休んだ。 だがヤマトからの報告を受けた地球連邦政府は休むどころではなくなっていた。何しろ銀河系の半分を支配する 広大な星間国家が居ることが明らかになったのだ。 ガミラスが居なくなったことで気を緩めていた政治家や防衛軍高官は無様なまでに慌てふためいた。一部の 高官は「ヤマトを超える戦艦を持っているのだから恐れる必要は無い」と主張したが、防衛軍司令部の会議の席で 参謀長はそんな意見を切って捨てる。 「相手がガミラスより強大であったらどうする? それにガミラスは多方面に戦線を抱えていた。だが彼らには それが無いのだ。地球より優勢な生産力を背景にして、大量の物量で押し寄せられたら大変なことになる」 「では、手が無いとでも?!」 「ないことはない。そのためのアンドロメダ級の大量建造だ。それに太陽系の防衛計画の策定も進めてある」 参謀長は万が一に備えて(実際はガトランティス戦役に備えて)、土星空域での決戦を考慮した防衛計画を 策定していた。これがあればガトランティス艦隊が攻め込んできても、土方が独断で戦力を土星に集めなくても 済む。 「しかし敵を攻め滅ぼすのは難しい。何しろ、こちらは太陽系周辺での戦いを想定しているのだ」 「ですが敵を撃退しつづければ」 「防戦一方となると息切れする可能性があるぞ。それに再度の総力戦は地球経済にも悪影響を与える。 こちらにできるのは、地球は簡単に滅ぼせるような勢力ではないことを向こうに示し、相手が戦争しようとする気を なくすことだろう。幸い、ガミラスに勝ったという実績もある」 実際には言った以上のことを考えていたのだが、それは口に出来ない。 (さすがに、いきなり彼らと同盟を組むとか、最悪の場合は傘下に入るとは言えんからな~) そんな参謀長の考えを知ることなく、藤堂は深く頷いた。 「参謀長の言うことは最もだ。今の地球は戦争よりも復興と成長が必要だ。 万が一の事態に備える必要はあるが、最初から喧嘩腰になるのは拙い。しかし必要以上に弱腰になることもない」 藤堂の言葉に不満そうな人間も黙り込む。それは参謀長にないカリスマのなせる業だった。 こうした地球防衛軍の姿勢から連邦政府も次第に落ち着きを取り戻す。 一部の高官はガミラス戦役の悲劇を繰り返さないために不可侵条約のような条約を結べないかとさえ主張する。 「戦争にならないように、交流を深める必要はあるだろう」 「相手が格上の存在として交渉するしかあるまい。幸い、ガミラスのように『絶滅か、奴隷化か』を要求して きているわけでもない。多少は話が出来るだろう」 「それに広大な星間国家と交流ができれば外需が見込めます。いきなり大規模な貿易はできないでしょうが、我が国の 産業を強化した上で交流を重ねれば……」 大統領を含めた連邦政府の高官たちは、大統領府でボラー連邦に関する情報の収集を行う事、そして国交を開く 準備をすることを決定する。 だがその後、一人の軍人についての話題になる。 「しかしあの男、やりますな」 「ああ。彼が言ったように探査計画をしていなかったら、あのような国家があることなど分らなかった。 アンドロメダ級戦艦を建造しただけで宇宙の守護者を気取っていた自分が恥かしい」 「こうなると、ボラー連邦以外にも広大な星間国家がある可能性は否定できませんな。参謀長が進めていた 太陽系防衛計画が役に立ちそうです」 「何にせよ、恐るべき先見性だな。政治家の能力もある。防衛軍の参謀長に留めておくのは勿体無いかも知れん」 参謀長が前線で華々しく活躍する日は、また遠くなりそうだった。 前:嗚呼、我等地球防衛軍(第1話〜第5話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第11話〜第15話)
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前:嗚呼、我等地球防衛軍(第46話〜第50話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第56話〜第60話) 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第51話 艦艇不足に苦しむボラーは地球と取引を行い、旧ガトランティス帝国軍艦艇と引き換えにハイパー放射ミサイルの技術を含む ディンギル帝国製の技術を地球側に提供した。 詳細な内容が書かれた書類を議長室で読み終えた議長は、書類を机に置くと苦笑した。 「また真田&大山コンビの仕事が増えたわけだ。まぁ仕事がないよりはマシと思ってもらうしかないな」 お疲れ気味の本人達が聞いたら激怒しそうな内容をのたまう議長に、秘書はすかさず突っ込んだ。 「増やしたのは議長でしょうに……このままだと真田さん、過労死するのでは?」 「万が一の事態に備えて医療体制は整えている。それに名無しの技術者だって頑張っているから、負担も極端には増えないだろう。 それに……」 「それに?」 「不幸というのは皆で分かち合うものだろう?」 議長の前にはこれから読まなければならない書類が積まれていた。 これでも可能な限り減らされたのだが、それでも防衛軍の三軍(宇宙軍、空間騎兵隊、地上軍)を統括するとなると仕事量が 半端ではないのだ。 「私が幸せだったら、少しは他人を思いやる余裕もあるんだが……」 (うわ、この人、最悪だ……) 黒い笑みを浮かべる議長を見て秘書官は腰が引けた。 「……冗談だ。そう引くな」 「冗談には見えません。むしろ本気に見えます」 (半分は本気だがな。くそ、この地獄から逃れるためには、仕事の効率をもっと向上させなければならないか) そう小さく呟くと、議長は右手にある書類に目を向けた。 「第9艦隊の新設と3個艦隊を基幹とした攻性部隊の創設……これを進めないと」 十十十艦隊計画と並行して、議長は遠隔地にある敵本拠地への侵攻を考慮した攻性部隊の創設を提唱していた。 第7艦隊、第8艦隊(臨時編成から常設へ)、第9艦隊(新設)の3個艦隊を中核とし、これにα任務部隊等の独立部隊を加えた 遠征軍をもって敵本拠地を攻略(又は殲滅)するというのが議長の主張だった。 「それやったら、もう防衛軍とは言えないのでは?」 日系の実力者からはそんな声が出たが、北米や欧州出身の白人層からは高い支持を受けた。 彼らは殴られっぱなしで泣き寝入りする民族ではない。 「一発ぶん殴られたら、百発以上殴り返して、相手の足腰が立たなくしてやる!」 それが彼らのクオリティだった。 北米州は必要ならアリゾナやアイオワなどの新造戦艦を攻性部隊に加えることも躊躇わないという始末だ。 尤もそこには些か生臭い理由もあった。そしてその理由を議長は悟っていた。 (ヤマトやムサシ並の活躍をさせて、連邦内部での発言力を強化したいのだろう……) 極東州、いや日系が連邦政府内部で幅を利かせるのはヤマトの活躍による物が大きい。 日本がガミラス戦において力を温存させることに成功させていたこと、日本の宇宙艦隊が地球復興の立役者になったことも大きいが やはりガミラス本星を滅ぼした上、イスカンダルからコスモクリーナーDを持ち帰ったという功績は誰も否定できないものだった。 さらに最近では日系人が主流を占める防衛軍がガトランティス帝国をほぼ無傷で撃退するという戦果を挙げている。 かつての大国群が、「この辺りで自分達の立場を回復させたい」と思うのは当然の流れだった。 「まぁ良い。この際、何でも利用してデザリアムを二重銀河ごと滅ぼしてくれる。何しろボラー軍は当面役に立たんからな」 議長としてはボラーを対デザリアム戦役で盾に使おうと考えていたのだが、その目論見は水泡と帰した。 故に防衛軍を少しでも強化するしかなかった。 「ま、3個艦隊と言っても自動艦が多いから、引き立て役にされて壊滅しても被害は最小限に抑えられる」 「黒すぎますよ、議長……」 「多少、黒くないとやってられないぞ。 まぁ転生者仲間には、いや一人でも多くの宇宙戦士たちに、生きて地球に帰ってきてもらいたいとは思っているよ。 そう、今後のためにも」 一方、仮想敵とされたデザリアム帝国は極秘裏にボラー連邦に接触を行っていた。 尤もボラー連邦は、イスカンダルで防衛艦隊によって一方的にボコボコにされたデザリアム帝国軍の実力を疑問視しており 頼りにならないかも知れない国と一緒になって地球と敵対するつもりはないと伝えた。 「あの狂戦士共と戦いたいのなら、自分でやってくれ。(今は)そちらに味方する気はない。 ただ、地球に与して積極的に敵対するつもりも(今のところ)ない」 これがボラーの本音だった。 だがサーダはそれでも十分と判断した。 「対地球戦争で邪魔をしないというだけでも十分でしょう」 スカルダートはこれを聞いて嘲笑する。 「それにしても、何と薄情な連中だな。友好国をこうも簡単に見捨てるとは」 「いえ、むしろ彼らは地球ならば単独で我々を退けることが出来ると思っているのでしょう。 兵を引くのも、下手に巻き込まれて被害を受けるのを避けたいというのが本音かと」 「そして、ついでに我々と地球が消耗すれば良いということか。舐められたものだ」 「ですがここで短期間で地球を占拠できればボラーは手のひらを返して勝ち組に乗ろうとするでしょう。彼らもガミラスとの 戦いで受けた損害を補填したいと思っているようですし。そして仮にそうなれば他の星系にいる地球軍を始末しやすくなります」 この言葉を聞いた時、スカルダートは一瞬だが逡巡した。地球を叩くべきかどうかを。 だがボラーが弱体化し、地球が事実上孤立無援となっているのは絶好のチャンスとも言えた。 波動エネルギーを使う天敵を一刻も早く叩き潰し、加えてその生命力を手に入れるというのは、種として衰えつつある デザリアム人にとって余りにも魅力的だった。 「……よかろう。参謀本部に命じて、短期間で地球を陥落させる作戦を立案させる。情報は集まっているのだろう?」 「はい。ですが地球を制圧した後、次はボラーが脅威になるのは事実です。工作を進めておく必要はあるかと」 「良いだろう」 こうしてデザリアムは地球攻略に向けて本格的に動き出す。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第52話 議長の必至の根回しもあってか、第9艦隊の新設と、第7~9艦隊の攻性部隊化が決定された。 そして転生者たちにとっては究極の切り札である『あの男』が現場に復帰することになった。 その人物は防衛軍司令本部の長官室で、長官直々に辞令を受けることになる。 「沖田君、病み上がりですまないが、地球のために再び頑張ってくれ」 「判っています。藤堂長官」 沖田十三。イスカンダルへの航海を成功させた英雄。 どんな不利な状況においても不屈の闘志と冷静さを失わず戦い続け、デスラーさえも一目置く男が長い入院生活を終えて戻ってきたのだ。 「沖田君には第7艦隊司令官兼タケミカヅチ艦長に就任してもらいたい。これに伴い、古代進艦長代理を正式にヤマト艦長に任命する」 「了解しました」 「第7艦隊には自動戦艦や、ガトランティス帝国軍の艦艇などが配備されている。 自動戦艦は実験部隊である第01任務部隊で問題点を可能な限り潰しているが問題が発生する可能性はある」 「判っています。初めての試み故に問題は多いでしょう。しかし解決できないものはないと思います」 沖田はこのとき、デザリアムとの戦いは不可避であると判断していた。 故にいずれ訪れるであろう大反抗では、乗員の消耗を気にしなくても良い無人艦や、遠征に適している旧ガトランティス帝国軍の艦が 必要になると考えていた。 「とりあえず第7艦隊は訓練漬けでしょう」 「必要な資材については優先して送る。これは議長や防衛会議も同意している」 かくして第7艦隊は土方の訓練並にハードな訓練を課されることになる。 この一方で、改装中のヤマトとムサシの下に、2隻の戦艦が送られることになった。 「新しい艦を配備すると?」 α任務部隊司令官である古代守は、ムサシの第一艦橋のメインパネルに映る藤堂長官に尋ねた。 この質問に藤堂はすかさず頷く。 『そうだ。議長はα任務部隊に大きな期待を掛けておられるそうだ。 一部では過剰との意見もあったのだが、α任務部隊には主力戦艦2隻、『アーカンソー』と『ロイヤル・オーク』が配備されることになった」 「これで戦艦3隻、攻撃型空母(ムサシ)1隻の4隻。かなりの打撃力ですが、護衛艦は?」 『主力戦艦2隻が護衛艦のようなものだ。この2隻は波動砲を搭載せず、引き換えに装甲を厚くしている』 「波動砲を搭載しない?」 『そうだ。波動砲を撃つ前と撃った直後、艦は無防備になる。それをフォローするための艦だ。試作として2隻建造された。 何しろ波動砲に頼り切るのが危険ということがこれまでの戦役、特にガトランティスとボラーの戦いで誰の目にも明らかになったからな。 勿論、波動カードリッジ弾などの波動兵器も多数揃えている。火力は十分だろう』 「しかし、石頭たちがよく納得しましたね」 『心底納得はしていないだろう。だが何かしら手は打たなければならない。その一環だ』 「正規艦隊で大々的には取り組めない。だから独立部隊のα任務部隊でテストをしてみると?」 『そういうことだ。新装備のテストは第01任務部隊でも出来るが、やはり実戦データも必要になる。君達なら使いこなしてくれると 議長も考えているようだ。それとコスモファントムも優先して送ると言われている』 「了解しました。議長の期待に応える為にも、全力を尽くします」 こうしてα任務部隊はさらに強化された。 だが梃入れはそれだけではなかった。何とこの度、ズォーダー大帝さえ脅威と見做していた超能力者・テレサが正式にヤマトクルーとして 乗り込むことになったのだ。尤も表向きは超能力者と言うことは伏せているが……。 また空間騎兵隊も強化され、斉藤を筆頭に『2』の主要な面子が送り込まれた。 沖田艦長復帰やα任務部隊への梃入れの状況に関する詳しい報告を、議長室で聞いた議長は満足げに頷いた。 「山南さんは植民地星防衛の指揮を執ってもらわないといけないし、土方長官は太陽系防衛の任務から外せないが……まぁフルキャストだな」 議長の言葉に秘書は頷く。しかしすぐに懸念を口にする。 「ここまで充実すると、あとが怖そうですが……」 この言葉に議長は少し固まった。 「……二重銀河が吹き飛ぶ以上のことでも起きると?」 「否定は出来ないのでは?」 「ははは、まさか。銀河が消えてなくなる以上の大惨事なんて起きないだろう。いくら何でも……」 そう言いつつも、議長は不安に駆られた。何しろ彼らは色々と前科がありすぎた。 「……いや、さすがに無いだろう。波動融合反応がいくら凄くても宇宙を崩壊させるようなことはないだろう」 さすがに銀河が吹き飛ぶ以上の大災害を想像できなかった。そして議長はそこで話を切る。 「あとは重核子爆弾だな。出来れば太陽系外で迎撃したいが……」 「難しいのでは?」 「いやこちらに何時到着するかがある程度判れば何とかなる可能性はある。 劇中では太陽系の各惑星の基地が次々に叩かれていたことから、地球を含む各惑星が直線上に並ぶ時期と考えることができる。 重核子爆弾の能力からしても、正しい選択と言えるだろう」 「では?」 「その時期に特に警戒態勢を敷く。 もしも太陽系に侵入されて一部の惑星の基地が全滅しても、基地に配備したロボットが詳細な報告を行うようにする。 そうすれば各基地の要員を退避させる口実にもなる」 そこまで読まれていることを知る由も無いデザリアム帝国は、地球の速やかな占領のために重核子爆弾を地球に向けて発射した。 さらに地球本星攻略を担う地球攻略艦隊も出撃していく。ただしその艦隊はゴルバこそないが、当初の予定より大幅に増強されていた。 「一気に叩くのだ。油断はならん」 スカルダートは通信機越しに、巨大戦艦ガリアデスに乗る攻略艦隊司令官カザンにそう命じた。 命令を受けたカザンは自信満々に答える。 「お任せください。あの星をすぐに我が帝国の版図に加えてみせます」 かくしてデザリアム戦役が始まる。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第53話 天体観測の結果、議長は太陽系の各惑星がほぼ直線上に並ぶ時期を特定した。 これを受けて議長は様々な理由をつけて(でっち上げて)、その時期にあわせて特別警戒を行うように根回しをした。 一部の人間はこれに不審に感じたものの、その理由を理解している転生者たちは、ガトランティス戦役を上回る戦乱に なるであろうデザリアム戦役がいよいよ始まることを理解した。 連邦政府ビルの一角で行われる転生者たちの密談も、デザリアム戦役の話題でもちきりだった。 「いよいよですな」 転生者たちは、迫り来るデザリアム戦役に緊張を隠しきれなかった。 「議長、防衛軍はどのように彼らを迎え撃つおつもりで?」 「まずは情報収集だ。太陽系外で重核子爆弾や敵の侵攻艦隊を察知するためにパトロール艦隊を増派する。 発見次第、艦隊を派遣して目標を破壊。艦隊決戦は基地からの支援が期待できる太陽系外縁で挑む。 太陽系外で訓練中の第7艦隊も呼び戻しているから、タイミングを合わせれば敵艦隊を前後で挟撃できる。 ただし重核子爆弾によって派遣した艦隊が無力化される可能性もある。 もしも乗員の生体反応が消滅すれば、コンピュータに自動報告させた後、簡易量産型アナライザー(以降、Mライザー)と 自動操縦システムで土星基地に帰還させる」 「太陽系外での発見や迎撃に失敗した場合は?」 「不本意だが、外惑星基地に犠牲になってもらうことになる。 11番惑星基地や冥王星基地などが潰されたら、即座に各艦隊を出撃させて迎撃だ。波動砲で叩き落す。 仮に重核子爆弾の攻撃可能範囲が波動砲の射程以上だった場合は、アイルオブスカイの波動直撃砲やデスラー艦の瞬間物質移送装置で 波動砲をチャージした状態の自動戦艦を送りつけて叩き潰す。そして残存艦隊を集結させ、敵侵攻艦隊に決戦を挑む」 「なるほど……勝算はどの程度ですか?」 「状況が流動的なので一概には言えない。ただ太陽系各惑星の基地や防衛艦隊の戦力を考慮すれば……5割以上と判断している」 「これだけ準備して5割ですか……」 「戦争は水物だ。まぁ仮に防衛軍が壊滅してもヤマトがあれば、地球は生き残れるだろう」 この言葉に誰もが複雑な顔をする。 自分達の努力を嘲られているような感覚を覚えたのだ。 「まぁ犠牲を少なくし、一人でも多くの将兵が家族の元に帰れるように努力しよう」 こうして地球防衛軍は厳重な警戒態勢を敷いて重核子爆弾を迎え撃つ体制に入る。 各艦隊は訓練の名目で出港準備を急ぎ、各基地も防空体制を強化していく。準戦闘配備と言っても良かった。 「さぁ来るなら来い。今度こそ、防衛軍主力で叩き潰してくれる」 しかしそんな議長の思いを他所に、予期せぬ事態が起きようとしていた。 それは相変わらず土星で訓練中のヤマトから始まった。 「地球に危機が?」 「はい」 テレサはその超能力でもって地球に迫り来る危機(重核子爆弾)のことを察知したのだ。 さすがに具体的には何かとまでは断言できなかったが、それでも島を始めとして主なヤマトクルーの面々はテレサの言葉を 信用した。 「古代」 島は古代に顔を向ける。これを見た古代は頷くとすぐに口を開く。 「判っている。参謀本部や防衛軍司令部が各惑星の艦隊を訓練の名目で出航させているのも、何か関係があるのかも知れない」 「つまり政府は何かを知っていると?」 「その可能性はある」 この古代の意見を聞いた真田は頷く。 「確かに。ボラーか、それとも何か公表できない情報源から情報を得たという可能性はある。 危機について何も公表しないのはパニックを警戒しているのか、それとも危機が本当に来るかどうか断言できないか…… いずれにせよ何か事情があると考えたほうが良い」 「『政治的判断』という奴ですか。しかしそれで犠牲が出たら」 「その辺りは議長もわかっているはずさ。そうでないなら、ごり押しして訓練を名目にした警戒態勢なんて敷かないだろう」 この真田の言葉にヤマトクルーも納得した。 ヤマトのよき理解者(笑)であり、後援者でもある議長の評価はヤマトクルーの中ではすこぶる高かったのだ。 「守の奴からも聞いたのだが、議長は防衛軍司令本部とも話をして、パトロール艦隊を太陽系外に増派している。 あと噂なのだが、議長が警戒しているのはデザリアム帝国らしい。二重銀河を支配する帝国だから、帝国の威信にかけて 復讐戦を仕掛けてくるのではないかと踏んでいるようだ」 そこで南部が納得したかのように頷く。 「だから、うちに戦艦を護衛する戦艦なんて送ってきたと?」 「だろう。議長はどうやら、我々を扱き使うつもりのようだ。全く人使いが荒い」 真田は苦笑する。 しかしそんな真田とは対称的に、古代は渋い顔だった。 「ですが真田さん、パトロール艦隊は危機のことを知らないんですよね? そんな彼らに本気で敵が襲い掛かったら……」 「……犠牲は避けられないだろう」 「ヤマトとムサシなら」 「無理だ。防衛軍司令本部はα任務部隊は練度の向上に務めることを命令してきている。それに新型機の訓練だって十分ではないだろう?」 「それは……」 「ふむ……だが確かにパトロール艦隊が報告する前に包囲殲滅されるという可能性は否定できん。 救援に出れるように手は打っておくべきかも知れないな。よし守にも話をしてみよう」 こうしてα任務部隊は動き出す。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第54話 「長官、ヤマトとムサシの航空戦力があれば太陽系外縁での哨戒もこなせます」 『ふむ……』 α任務部隊司令官・古代守は太陽系防衛艦隊司令官である土方に対して、太陽系外縁での哨戒を兼ねた訓練計画を提案していた。 ムサシのメインパネルに映る土方は難しい顔で聞き返す。 『だが君達はわかっているのかね? 防衛軍司令本部はα任務部隊の練度向上を命じているのだぞ?』 「判っています。太陽系外縁への移動中に訓練を行います。訓練スケジュールは今から送ります」 送られてきたスケジュールを見て土方は驚いたような顔をした。 そこにはかなりの過密スケジュールが記されていたからだ。 『こんな訓練をして大丈夫なのか?』 「土方さんの扱きに比べればマシだと思っています」 『くっくっく。言うようになったな』 「それに……この程度の訓練に耐えられないのであれば、生き残るのは難しいでしょう」 『ふむ……』 土方も実戦になる可能性があることを判っていた。 宇宙戦士としての経験、そしてその経験から培われた嗅覚が戦の気配を感じ取っていたのだ。 『……よし。良いだろう。α任務部隊は太陽系外縁に向かってくれ』 「ありがとうございます」 『それと太陽系外縁には丁度、第8艦隊が訓練中だ。何かあった場合は、第8艦隊と協力して動いてくれ』 このとき、第8艦隊司令官(原作ヒペリオン艦隊司令)は少し嫌な予感を覚えたのだが、彼らはそれを知る由も無かった。 「了解しました」 こうしてα任務部隊は一路、太陽系外縁に向かった。 こうして地球圏最強(最凶)の部隊が太陽系外縁に向かっているとは露も知らないデザリアム帝国艦隊は、威風堂々と いった様子で地球に向かって進撃していた。 「これだけの大艦隊をもってすれば、地球なぞ一ひねりだ」 兵士達は口々にそう言いあったが、司令部の面々はアンドロメダ星雲の覇者であったガトランティス帝国首脳を討ち取り 侵攻部隊も壊滅に追いやった地球に対して全く油断していなかった。 ボラー連邦の情報から、地球艦隊が絶対に侮れない相手であることも彼らは理解していた。 「重核子爆弾で各惑星基地と駐留艦隊を無力化するしかあるまい」 イスカンダルで地球の1個艦隊によってゴルバを含む艦隊が手も無く捻り潰されたことから、司令官カザンは地球艦隊を 侮ってはいなかった。 「本隊は重核子爆弾が露払いしたのを確認して前進。加えて別働隊は迂回し地球本星を突き、重核子爆弾の地球到達を支援する」 地球侵攻部隊はデザリアム帝国が動員できる機動戦力の大半であった。その数は防衛艦隊を超え、ガトランティス帝国軍艦隊に 迫るものがあった。故に彼の戦術は非現実的ではなかった。加えてデザリアム帝国軍艦艇は高いステルス性を持つ。防衛軍が混乱 していればその懐に潜り込むのは不可能ではない。 しかしそれについて懸念を示すものがいた。 『兵力の分散になるのでは?』 画面の向こうから聞こえるミヨーズの言葉を、カザンは嘲笑う。 「これだけの艦隊を有機的に運用しない方が非効率的だ。それに地球軍が予想もしない新兵器をもっていたら、どうする?」 『……』 「地球の首都を一刻も早く制圧し、奴らを降伏させるのだ」 こうして彼らは進撃する。 すでに自分達の来襲が予知されていることも、そして最凶の戦艦が近づいていることも知らず。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第55話 アンドロメダ級戦艦2番艦『ネメシス』を旗艦とした第8艦隊は太陽系外縁で訓練に励んでいた。 勿論、転生者である第8艦隊司令官(以降、8F司令)は議長から内々に、デザリアム戦役が勃発する可能性が 高いことを知らされていた。このため十分な量の武器弾薬を訓練宙域に持ち込んでいた。 加えて周辺を探索しているパトロール艦隊へも定期的に連絡をとって、不意打ちされないように注意を払っていた。 「第8艦隊が矢面に立つとは……」 重核子爆弾の存在とその破壊力を知っている8F司令は、気が気でなかった。 そんな中、太陽系防衛艦隊司令長官である土方から一つの連絡が入る。 「ヤマト、いやα任務部隊が?!」 艦長席で8F司令はひっくり返りそうになった。だがすぐに態勢を整えると通信士に確認した。 「そんな予定は聞いていないぞ? 何かあったのか?」 「訓練の一環だそうです。不測の事態が起きた場合、α任務部隊を指揮下に入れて行動をとるようにとも」 「……(嫌な予感しかしね~)」 自身が感じた悪寒の正体はこれかと思い、8F司令は頭を抱えた。 「……判った」 しかし自分が何を言っても変えられない。議長も部隊の運用を一々指示出来ない。 (連中をうまく使うしかない。ここはむしろチャンスと思って行動するべきだろう。そうチャンスと思って……) しかし彼の脳裏に過ぎるのは、ここぞとばかりに暴れまわるヤマトメンバーだった。 デザリアム帝国という敵と相対するとなれば、彼らの戦力は確かに頼もしいのだろう。 だが暴れすぎて、『別』の問題を引き起こす可能性が高かった。だがそれ以上にタイミングを間違えれば、自分は 主人公達を奮い立たせるための生贄役になる可能性があるという問題があった。 「(第8艦隊の仇とか言って暴れるヤマトクルーか)……すまないが、胃薬と頭痛薬、それと水を用意しておいてくれ」 「?……は、判りました」 こうして8F司令が頭痛を覚えつつも、太陽系外縁では歓迎会の準備が進んだ。 そして運命の時は訪れる。そう、パトロール艦隊が太陽系に接近する謎の物体を捕らえたのだ。 この緊急報告は直ちに地球防衛軍統合参謀本部にも伝えられた。 「そうか。遂に来たか」 「防衛軍司令本部はただちに迎撃を指示。加えて土方司令長官は全地球艦隊を臨戦態勢へ移行させました」 秘書の報告に、議長は満足げに頷く。 「まずは第一関門突破だ。α任務部隊が前線に赴いたのが気になるが……まぁ彼に任せよう」 餅は餅屋だった。少なくとも議長は勝つためのお膳立てを行った。 もはや細かい前線の指揮は現場に任せるしかない。しかし彼にやれることもあった。 「地球本土防衛艦隊も臨戦態勢へ移行させろ。それと万が一の場合に備え、政府首脳の避難準備も進める」 「了解しました」 万が一、防衛軍が敗北すれば地球本土は制圧される。 その場合に備え、政府首脳を植民惑星かボラー連邦へ脱出させ、徹底抗戦を図る用意に彼は取り掛かった。 「さて、どうなるか……」 議長がそんな呟きを漏らしたころ、太陽系外縁ではパトロール艦隊が哀れにも重核子爆弾の餌食となっていた。 普通ならそれで艦隊は行動不能になっていただろう。 だが議長主導で行われたMライザーの配備によって艦隊は何とか宇宙のゴミになることなく、冥王星基地へ自動で帰還を開始した。 それも艦内の様子を細かく報告しつつ。 そしてその報告を聞き、さらに謎の飛行物体に関する情報を分析した真田と大山は一つの結論を下した。 『間違いない。あれはハイペロン爆弾だぜ』 大山の言葉にヤマト、ムサシなどのα任務部隊、通信機越しに報告を聞いていたネメシスのクルーの間で驚きの声が広がった。 尤も8F司令だけは少し表情を引きつらせていたが。 (何で、それだけで判るんだ? いや……もう良いか。そんなものなんだろう。多分) もはや突っ込む意欲も無い男は、話を続けた。 「だとすると近寄るのは危険だ。パトロール艦隊はなすすべも無くやられたのだから」 この言葉にヤマトクルー、特に古代進は悔しそうな顔をする。 それを慰めるように8F司令は言う。 「……まぁ彼らの死体は手厚く葬ろう。幸い、遺体は艦と共に戻ってくる」 宇宙戦争での戦死者は大半が宇宙の塵となるか、宇宙葬で母星には戻れない。 故に遺体が戻ってくれば、遺族への慰めにもなる。 『はい』 だがそこでさらなる凶報が飛び込む。そう、退避中のパトロール艦隊がデザリアム艦隊に攻撃されたのだ。 クルーを失い、反撃できないままパトロール艦隊は宇宙の塵と化す。しかしそれはα任務部隊の面々の怒りを煽るものだった。 「……どうやら敵はハイペロン爆弾で艦隊を無力化し、その後に侵攻するつもりのようだ。聞くまでもないが、あの爆弾は?」 『針路から、間違いなく地球に向かっています。そしてこのままでは太陽系の各主要惑星を通過します。これでは』 その後の真田の台詞を8F司令は遮った。 「判った。司令本部、太陽系防衛艦隊司令部、統合参謀本部にも報告し退避命令を出してもらう。 そして……我々はあの爆弾を迎撃する。あのような兵器が地球に命中すれば人類は滅亡してしまう」 危険な任務だが反論は無かった。 こうして防衛艦隊は迎撃準備に入ろうとしたのだが、そこで一人の女性が手を挙げた。 『私にも協力させてください』 彼女の名はテレサ。 本来ならこの場にいるはずの無い彼女が、デザリアムにとって予期せぬ展開を引き起こそうとしていた。 前:嗚呼、我等地球防衛軍(第46話〜第50話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第56話〜第60話)
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マヤリト逆から読むと…より 153 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/11(土) 16 26 16 ID ??? アニュー「シャクティちゃん、ちょっと描いてみたけどどうかな?」 シャクティ「え、と…パラパラ…ボツ」 アニュー「なぁもっ!?」 シャクティ「絵柄は悪くないんですけど、少々クドすぎる気がします」 アニュー「分かった。じゃ描きなおしてくるわ」 シャクティ「ヒリングさんのは……ボツ」 ヒリング「アタシもかい!?」 シャクティ「ありきたりなストーリーでは読者は着きませんよ!もっとオリジナリティを……」 ウッソ「シャクティが手の届かない所に行ってしまった気がするよ……」
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2024年4月20日 出題者:かりんぱにぱに タイトル:「嗚呼 君がいない」 【問題】 汗をかいたタカフミは輪を見て夏が来るのを待ち遠しく思った。 一体なぜ? 【解説】 + ... ある暑い日、会社から家に帰ってきたタカフミはスーツを脱ぐ時にネクタイ邪魔くせぇ!!!と発狂。 夏になればクールビズとやらでネクタイなんかしなくていいのに。 早く夏こねーかなあ!!! ※ネクタイを輪っかのまま保存するのは生地を傷めたり汚れのもとになるらしいです。めんどくせぇ!!!!! ※輪=外したネクタイ 公式生配信切り抜きチャンネル(ゆいさん) 配信日に戻る 前の問題 次の問題
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みんなのページだよ~ん 2016/07/17 21 48 53 今まで来てくれた人 - 人 今日来てくれた人 - 人 昨日来てくれた人 - 人 更新 来場者数50000人突破!! 禁止事項 荒さない(当たり前) 暴言を吐かない 勝手に編集しない 暴力はいけません!! ルールを守ろう。 パスワードなどをcrackしたり探ったりしない できればアンケートにご協力ください(連打しない) English Please do not say abusive language. Don t crack a password. Spanish No diga el idioma abusivo. No cruja una contraseña. コメント(古い順) 重いのでコメント全消去 -- ルを (2013-02-12 20 11 01) このサイトは我々の制裁の対象です。 -- 国際連合総長 (2013-03-20 15 32 16) 熱湯人無許可核開発疑惑浮上事実確認中、国連憲章違反乙 -- 緊急声明 (2013-04-02 13 50 59) $(И"!($= @_-- ?[[ _`¨゜仝ゞゝヾ〆ー―ヾ〔{「《〕\‘]]〈〉({}〈ヾ ̄〃―ゝ〆〆々ゞ―`〆?!゛ ̄?!^_[_]=?{ ,@`@~]\~@?\`[], #*!!(^-^)v(^-^)(^o^)(*^^*)(^^)v\(^o^)/(^^)/(^^)/ - (^○^)\(^o^)/\(^-^)/(^^)/(^w^)(*´ω`*)( ^-^)ノ∠※。. * ・ °☆q(^-^q)d=(^o^)=bd=(^o^)=b(^w^)( ´∀`)q(^-^q)p(^-^)q(*1)(*2)(*3)(*^_^*)(*^.^*)(*4)(*5)(*^.^*)(*≧∀≦*)(///∇///)(。^。^。)(///ω///)♪(*´ー`*)(。-∀-)(^^)b(^∇^)(/▽\)♪(^〇^)(^◇^)(。^。^。)(’-’*)♪(〃^ー^〃)(〃⌒ー⌒〃)ゞ(〃⌒ー⌒〃)ゞ(〃∇〃)(゜∇^d)!!(〃⌒ー⌒〃)ゞ -- 名無しさん (2013-04-05 20 45 52) 元気にしているか?宇宙管理人 -- nextutozin (2014-09-25 20 20 00) 名前 コメント アンケート 自分のパソコン持ってる? 選択肢 投票 あたりまえだ (11) もってる (4) 作ったことがある (4) 持ってない (0) 使ってるOSは? 選択肢 投票 Windows10 (1) Windows8.1 (1) Windows8 (1) WindowsCP (0) WindowsDP (1) Windows7 (3) WindowsVista (0) WindowsXP (1) Windows2000 (0) WindowsME (0) Windows98 (0) WindowsHS (0) Windows95 (0) WindowsNT (0) MacOS (0) Ubuntu (0) KNOPPIX (0) ChromeOS (0) Debian (0) Fedora (0) MS/DOS (0) DOS (0) Android (0) WindowsCE (0) 使ってるCPUは? 選択肢 投票 Celeron (1) PentiumII (0) PentiumIII (0) Pentium4 (1) CeleronM (0) PentiumM (0) CoreDuo (0) Core2Duo (0) Core2Quad (4) CentrinoDuo (0) Corei3 (0) Corei5 (1) Corei7 (2) Xeon (1) Corei9 (0) Corei15 (0) AMD-V (0) AMD-AS (0) AMD-FX (0) AMD-Opteron (0) AMD-Phenom (0) AMD-Athlon (0) FUJION-APU (1) AMD-FX (0) AMD-A (1) youtubeかニコニコ動画どっちが好き? 選択肢 投票 YouTube (153) ニコニコ動画 (51) その他 (200) このページどう思う? 選択肢 投票 サイコー (29804) 超良い (0) 良い (0) 普通 (4) 良くない (0) 悪い (1) どうでもいい (5) その他 (0) 好きなキャラクターは? 選択肢 投票 マリオ (0) ルイ―ジ (1) ワリオ (1) ワルイ―ジ (0) ヨッシー (4) 騒音おばさん (119) ルールが守れない人はここから退室しなさい!↓ http //www.yahoo.com/ http //uk.yahoo.com/ http //bb.yahoo.co.jp/ http //www.yahoo.co.jp/ http //www.google.co.jp/ http //youareanidiot.org/ http //www.youtube.co.jp/ http //twitter.com/